東京大学医科学研究所 感染・免疫部門 ワクチン科学分野 石井 健 研究室

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こんにちは。東京大学医科学研究所 感染免疫分野 ワクチン科学分野のHPにようこそ。ワクチン科学分野は、東京大学の白金台キャンパスの総合研究棟に、令和元年に新しく開設された研究室です。この研究室は、老若男女約10数人のメンバーで、ワクチンをサイエンス(科学)する、をモットーに、免疫学の基礎研究から、実際のワクチンや免疫療法の開発研究まで、幅広く免疫、ワクチンのことを学べるような環境を目指し、日々活動しています。

当研究室は過去米国FDAでの研究、ワクチンの臨床試験審査の経験、また大阪大学、医薬基盤健康栄養研究所などでの研究、啓発活動の成果を基に、一貫して、感染症やがん、アレルギー、その他難病を含む免疫が関連する疾患において、病原体や宿主由来の核酸(DNA, RNA)がどのように免疫機構に認識され、免疫応答を起こすのか、そしてその結果どのような生理学的意義があるのか、といった内容を研究しています。そしてこれらの知見をフルに活用し、DNA,RNAなどの核酸やその副産物を利用したワクチン、アジュバント、代替免疫療法開発を行っています。これらの研究成果をもとに、自身の臨床経験や治験審査の経験など最大限生かし、”Bench to Clinic to Bench”の具現化を目標にしています。

このHPでは、大学院生、研究者、医師、ワクチン行政にかかわる方々、製薬企業の方など関係者の皆様に有用な情報を発信できるよう心がけていきます。一般の方に向けてもワクチンとは?アジュバント(アジュヴァント)とは?といった情報を発信しています。HPの色々な情報をぜひご活用ください。コメントや質問も常時受け付けていますのでよろしくお願い致します。

2020年初頭までは、巷の会話でワクチンの開発研究が話題になることは皆無だったのが、今(2020年秋)ではCOVID-19のパンデミックが発生して以降メディアで取り上げられなかった日がないほどになってしまっています。ワクチンの情報があふれ、どれが本当で嘘かわからない状況です。このHPでも最新の情報を正しく伝えられるようにできておらず心苦しいところですが、私のワクチン関連の研究や審査行政、ワクチン行政などの経験から申し上げさせていただけることがあるとすれば、
「最も有効なワクチンとは、『正しい情報』のことであり、『正しく怖がる』こと」
ということではないでしょうか?

そのうえで、ワクチン開発研究にかかわる身として、最も大事にしている点は
「急がば廻れの心意気をもって、いまさらといわれるような基礎研究を続ける」
です。

当研究室にご興味のある学生さん、企業の方、医療関係者含めどなたでも、ご遠慮なく私にご意見、ご質問をいただけますと幸いです。今後も今まで培った医療、研究、教育現場での「運」と「縁」を大事に、「一期一会」の覚悟をもって、今後一貫してワクチン、アジュバントの免疫作用機序解明とその知見に基づいた開発研究を続けていく所存でおりますので今後とも皆様のご指導ご鞭撻をよろしくお願いいたします。

東京大学 医科学研究所 感染・免疫部門 ワクチン科学分野 教授
石井 健

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